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地域の患者様への想いを形にした高齢者向け住宅

地域包括ケアシステムの中心的存在となる高齢者向け住宅をオープン

2023.03.29 

地域包括ケアシステムの中心的存在となる高齢者向け住宅をオープン
株式会社サンライズ

代表取締役
山本 昌範

カテゴリー 高齢者住宅
業種 薬局
エリア 茨城県鹿嶋市
運営店舗数 1店舗

茨城県鹿嶋市で薬局を1店舗経営している株式会社サンライズ・代表取締役の山本 昌範 様は、鹿嶋市内で、2022年8月に高齢者向け住宅「山ちゃんち」をオープンしました。背景には、地域の患者様に対して「より多くの方々と食卓を囲んでほしい」「安心で健康に生活してほしい」、そんな想いがありました。「山ちゃんち」のオープンに至った経緯や、薬局経営者の皆さんに今伝えたいことについて、山本 昌範 様にお話しを伺いました。

課題
  • 10年以上注力している在宅業務の中で独居の実態を目の当たりにし、より多くの方々が一緒に食卓を囲み安心で健康に生活してほしいという想いが募った
  • 在宅業務の必要性を感じていたが「在宅患者への投薬は薬剤師ではなく訪問看護師に委ねる」という新聞記事に衝撃を受け薬剤師としての存在意義に危機感を感じた
導入の
決め手
  • 「高齢者が人と触れ合い、安心・健康で暮らせる住まいを建てたい」という想いの実現に、CBリサーチの事業がぴったりだったため
導入後
  • 入居者から「自宅に独りでいるよりも、安心して暮らせている」といったお声をいただけた
  • ケアマネージャーや訪問看護師からも「自宅にいる時よりも笑顔が増えた」「活気が出た」「清潔になった」とお言葉をいただけた
  • 地域医療に携わる方々と関係を築き連携し、軽度の要支援・要介護の方の生活の場を実現した喜びと実感

在宅患者様の安心で健康な生活を守るため、高齢者向け住宅の立ち上げを決意

―「山ちゃんち」の立ち上げに至ったきっかけを教えてください

10年以上前から在宅業務にも力を入れてきた私は、日々の業務で、お一人で住まわれ、お一人で食事をしている方に、多く触れ合いました。このような独居の実態を目の当たりにし、「1人でも多くの方々が一緒に食卓を囲むことができるような、そんな住まいを建てたい」と考えたことが今回、「山ちゃんち」をオープンするきっかけとなりました。

「より多くの方々と食卓を囲んでほしい」「安心で健康に生活してほしい」、だからこそ、このような住まいを建てたいと考えていた私は、この思いの丈を、以前からお付き合いのあるCBグループのコンサルタントの方にお話し、2022年8月、茨城県鹿嶋市にオープンしました。

―以前から、在宅業務に積極的に取り組まれていたのですね

2011年の秋、「在宅患者への投薬は、薬剤師ではなく訪問看護師に委ねる」という内容の新聞記事に衝撃を受けました。積極的に在宅業務に取り組む薬局が多くない中で、在宅患者様への投薬は、訪問看護師に委ねるというものでした。

当時から在宅業務の必要性を感じていた私は、危機感を覚えました。そして、さらに在宅業務を強化していくためにも、看護師の資格を取得することを決意しました。看護師として3年間の病棟経験を積んだ後、2019年4月に薬局に戻り、在宅業務の強化に努めました。以前からお付き合いのあるクリニックや病院に挨拶に行きました。そこで分かったことは、麻薬や輸液の対応をしてほしいという要望が多いことでした。速やかに、注射対応ができる場所を確保するために、薬局の内装を改修しました。その結果、毎月20名弱まで在宅患者様の数は増えました。

―当時からの在宅患者様で「山ちゃんち」に入居されている方もいらっしゃると伺いました

複数の方がいらっしゃいます。皆さんが同じ場所で衣食住をともにされていることが非常に嬉しいですし、実際に皆さんからも「自宅に独りでいるよりも、安心して暮らせている」といったお声をいただいています。
また、「自宅にいる時よりも笑顔が増えた」「活気が出た」「清潔になった」などのお言葉を、ケアマネージャーや訪問看護師よりいただいています。

地域連携を体現し、95%以上の入居率で運営をスタート

―オープン当初から、入居希望の方が多数いらっしゃったと伺いました

「山ちゃんち」を建てることが決まった頃から、病院の入退院支援室やケアマネージャー、訪問看護師に告知しました。さらに、完成が近づいた頃から、営業活動も強化しました。その際に注意したポイントは、きちんと、想定される疑問や質問に対応できる仕組みを整えたうえで、紹介の肝となる病院、老健には、私から全てを説明するのではなく、これまで実績があるCBリサーチのコンサルタントの方から説明をしてもらうということです。このことが、以前からお付き合いのある病院やケアマネージャー、訪問看護師に「ここなら安心して入居者を紹介できる」と思っていただけた要因だと考えております。

近隣に高齢者向けの住まいが少ないことや、介護施設と比較して入居費用が安いことも理由にあげられます。また、それ以上にご家族の反応から実感した理由として、コロナ禍において、施設や病院では面会すら容易ではなくなったなか、『ご家族と入居者がいつでも会える』ということがあげられます。

これらの理由から、オープン当初は定員が30名のなか、29名の入居が決まった状態でスタートしました。

―まさに、横と横の繋がりを体現された地域連携ですね

地域でお一人で暮らし、要支援や要介護度が高いわけではない方々の居場所を、地域の皆さんと連携して作っていけることを非常に嬉しく感じています。「山ちゃんち」をオープンする前からコミュニケーションをとって、関係性を構築してきたことで地域連携を体現できていると感じます。

初めてチャレンジするビジネスゆえの疑問や不安も

―「山ちゃんち」のオープンに際し、何かハードルはありましたか?

金融機関からの融資もあったため、損益の部分については疑問や不安がありました。そこで、CBリサーチのコンサルタントの方と顧問税理士の意見交換も行いました。そこで、シミュレーション通りの損益が見込めるのであれば、特段大きなリスクはない事業である、と税理士から背中を押していただきました。完全に不安を払しょくできたわけではありませんが、これからの時代に沿った事業であることに魅力を感じ、踏み出すことにしました。

―金融機関から融資を受ける際に苦労はありませんでしたか?

CBグループの支援先で、既に同様の住宅を建てられた法人と同じ金融機関を利用したこともあり、融資を受ける際に苦労はありませんでした。薬局経営のため、普段から利用している銀行とは20年弱のお付き合いがありますが、融資に至らなかったなかで、前例や実績と、そのパイプを太く、広く持っているCBグループの強みを感じました。

「山ちゃんち」が地域包括ケアシステムの中心に

―「山ちゃんち」をオープンして約半年が経ちますが、今のお気持ちを教えてください

「山ちゃんち」をオープンしてから、国が目指す地域包括ケアシステムの中心に立っているという自負があります。生活の基盤となる住まいを建てたことにより、地域の皆さんをはじめ、病院やクリニック、ケアマネージャー、訪問看護師、給食事業者など、様々な関係者が「山ちゃんち」に集まっています。

薬局事業のみを経営していた頃も、関係各所とのコミュニケーションを大切にしてきましたが、薬剤師は、医師やケアマネージャー、看護師のように直接、かつ日常的に患者様と関わりを持つことが少ないので、どうしても限界があり、釈然としない思いでした。
「山ちゃんち」をオープンした現在は、日常的に関わりがあるため、入居者一人ひとりの容体を把握し、それぞれ必要なサービスを受けられるように、関係各所と連携し、指示を出しています。まさに、地域包括ケアシステムの中心が、ここ「山ちゃんち」となっていると感じています。

厳しい環境におかれているからこそ、今すべきこと

―薬局経営者の皆さんに伝えたいことはありますか?

昨今、薬局業界の経営環境は、新型コロナウイルス感染症感染拡大によるオンライン化推進の加速や、アマゾン薬局の市場参入など日々、変化し続けています。薬局事業のみでは、もって10年、そのような感覚を持っています。

もちろん、ビジネスの側面はありますが、何より地域の患者様のために、薬局を存続させていくこと、地域の皆さんが安心で健康に暮らせるように、今から、近い将来について真剣に考え、すぐにでも行動し始めるべきだと考えています。

薬剤師の役割は、処方箋に沿って薬を調剤し、患者様に服用してもらうところまでにとどまりません。患者様の容体を把握したうえで、服用される薬に期待できる効果や作用をきちんと丁寧に説明すること、さらに、服用後の変化を観察し、医師にフィードバックをすることも薬剤師の役割です。患者様が安心して、健康に生活できるように働きかけるところまでが、薬剤師の役割だと考えています。
かかりつけ薬局として「処方箋以外の業務が重要」となっているなか、対人業務として何ができるのか、地域での存在意義が問われています。今こそ、一歩進むチャンスでもあります。地域の生活者にとって必要な存在になることが、必須の生き残り条件だと考えています。

そこで今回、私は薬を服用できていない患者様がいなくなることも期待して「山ちゃんち」をオープンしました。さらに在宅業務の強化に向けて、在宅患者様の獲得に繋がること、薬局事業とのシナジー効果を見込めることも期待しています。 実際に、「山ちゃんち」オープン前は月平均20名弱(居宅管理指導料906回/年)だった在宅患者様は、現在、60名以上(各月100回) まで増えています。ここに高いシナジー効果を感じています。

ぜひ、薬局から地域連携や地域包括ケアシステムの輪を、広げていきましょう。

CBリサーチ

担当コンサルタントからのコメント

CBリサーチ

患者に1番近い存在として地域の中心的存在へ

薬剤師としての存在意義に危機感を持たれ看護師免許も取得されるほど、想いにあふれバイタリティのある経営者様でいらっしゃいます。
社長の行動力により、薬局1店舗の企業さんでありながら元々しっかりと在宅患者を確保できている状態ではありました。しかし、住宅を開業されてからは薬剤師や看護師という医療職とはまた違う「誰よりも患者の生活に近い立場」としてより地域包括ケアの中心的存在に立たれていらっしゃいます。
特に、地域のケアマネさん病院さんとの関係はより広く深くなり、住宅(山ちゃんち)に住む患者以外の在宅患者の紹介を受けることも増えたと伺っています。
間違いなく鹿島市になくてはならない企業となっています。

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