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経営

2024.05.15

経営者必見!無借金経営の落とし穴

  • 戦略コンサルティング
経営者必見!無借金経営の落とし穴

経営者の皆様にとって、経営スタイルは様々です。
その中でも、無借金経営は会社の強みと考えられる法人様も少なくない一方で、今後融資を考える際に思わぬ落とし穴になる可能性があります。
無借金経営について銀行はどのような見解を持つのか、3つのポイントで解説していきます。

銀行のスタンス

融資において、銀行員が最も恐れるのは「貸倒れ」です。
どれだけの金額を貸し付けたとしても金利以上のリターンがありません。
その為貸し付けた元金を確実に回収できると評価された法人でなければ、容易に融資を受けることはできません。

銀行の視点①:信用度が低い

現在、無借金経営をされている法人様は、恐らくこれまでも銀行からの借り入れ打診があったはずですが、お断りされていたのだと思います。
融資は信用取引ですから突然お金を貸してくれと言っても、銀行からすると「むしろ経営が傾いてきたのではないか?」という見られ方をされ、信用度が低い法人という評価を受ける傾向があります。

銀行の視点②:銀行のメリットが薄い

一般的な無借金経営においては、手元資金が潤沢でないケースがほとんどです。
銀行も営利企業ですから、可能な限り高額な貸し付けを行いたいと考えます。
その際に法人様の手元資金が潤沢でないと「返済が滞るのではないか」と懸念され、銀行の収益にメリットがないと判断される可能性があります。
仮に審査の土台に乗ったとしても、代表者が保証人になることを求められたり、銀行が提示する条件を受け入れざるを得ない可能性もあります。

銀行の視点③:保守的すぎる会社である

無借金経営を続ければ続けるほど、銀行は発展性がない法人と判断する可能性が高くなります。
目まぐるしく情勢が変わる昨今、既存の事業モデルでニューノーマルな時代を乗り越えることは容易ではありません。そういった次の時代を見据えた経営をしているかどうかは、銀行にとっても経営者の力量を測る大事な視点となります。
今まで借り入れを行わず、思い切った事業投資を図っていない法人は、中長期のビジョンがないのではないかと、銀行に判断される可能性があります。

最後に

今回は『無借金経営の落とし穴』について、銀行目線でお話させていただきました。
これらは「融資の五原則」(公共性の原則・安全性の原則・収益性の原則・流動性の原則・成長性の原則)と言われる、融資判断基準に沿った内容となっております。
今後融資を検討していく際には、この五原則を参考にしてみても良いかもしれません。

融資を受けることは勿論リスクになる一方、無借金経営であることにもリスクがあります。
「現状維持では、後退するばかりである」という言葉をウォルト・ディズニーが残していますが、
CBリサーチでは、経営者の皆様に事業拡大における戦略を提案し、実務のサポートを行っております。
「次の一手」を決めかねている際はぜひご相談ください。

濵﨑 聖也

このコラムを書いたコンサルタント

濵﨑 聖也

大学卒業後、法人を立ち上げ起業。小規模事業者補助金・事業再構築補助金申請代行を中心に事業運営を行う。その後個人事業主として開業。法人立ち上げ・運営の経験を活かし、経理代行・バックオフィス業務全般の責任者として従事。これまで培った経験と知識を活かしコンサルタントとして経営者様への新規事業のご提案・ご支援に邁進中。

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