高齢者住宅
2020.10.30
経営リスクから考える高齢者向け住宅の運営
既に10数年経過しておりますが、前職で携わっていた「不動産活用」という視点で私どものご提案する事業について触れたいと思います。
不動産活用のうち、代表的な手法としてアパート経営がありますが、一般的なアパート経営では、幾つかのリスクがあると言われています。
なかでも、3大リスクと言われるのは、以下の3点です。
本コラムでは、高齢者向け住宅の観点からこの3大リスクを考えていきます。
不動産活用における3大リスクとは
- 空室リスク
立地による影響、経年による影響、供給過剰による影響などなど、さまざまな要因により、空室となるリスクは常にあります。 - 家賃滞納リスク
入居者さんの環境の変化、例えば失業によって収入が途絶えること、或いは、多忙による払い忘れなどもその要因となります。 - 事故リスク
ケースとしてはレアですが、考えられることとしては、入居者さんが亡くなられること。
より高い可能性としては近隣とのトラブル。具体的には、汚部屋・禁止ペット飼育・無許可同居・夜逃げも。
私自身も転勤に伴って自宅で賃貸募集を行っていたことから、いずれのリスクも納得できるポイントです。
私の場合は転勤により止むを得ずという状況ではありましたが、これらのリスクを負っても、事業に乗り出される方は多くいらっしゃいます。
要するに、リスクとリターンのバランスですね。
人によって、その損益分岐点とでもいうべきラインは違います。
ハイリスクでも、ハイリターンなら踏み出される方。ローリターンでも、ローリスクなら踏み出される方。
一方で、ローリスクでミドル以上のリターンならどうでしょうか。
何をもってハイ/ミドル/ローと分けるかにも寄りますが、私どものご提案は、他の一般的な不動産投資と比較しても、優位性のある投資として検討頂くことはできるかも知れません。
「1.空室リスク」へのアンサー
大前提として、高齢者のための住宅は、十分な供給がなされていません。
これまでに示された国の整備方針では、2020年までに高齢者人口の3~5%とされていますが、現在時点で2%越えがやっとの状態です。
私どもがご提案する際には精緻な市場調査を行っています。
自治体までの分解だけでなく、町単位まで人口動態や競合調査を行い、事業性が見込める立地でのご提案を行っています。
つまり、私どものように立地を精査することが出来れば、経年や供給過剰による影響も小さくできます。
さらに、利用者様に選んで頂くためには、ソフトの拡充も必要ですし、そのご提案も当社で実施させて頂いております。
「2.家賃滞納リスク」へのアンサー
当社がご提案する高齢者向け住宅の事業のコンセプトとして、平均的な年金収入の方々にとって安心してお住まい頂けることを狙いとしておりますので、失業によって収入が途絶えるというケースは、ほぼあり得ません。
また、ご家族(お子さんなど現役世代)が、ご両親の入居手配される事が多く、その点も滞納リスクの低下と見ることができます。それでも心配な場合は、本人・ご家族の同意のうえで年金振込口座からの引き落としという方法もございます。
「3.事故リスク」へのアンサー
こちらも大前提として申し上げるべきは、管理体制の存在です。
もちろん、100%完全な体制がないことはご承知の通りですが、日中だけでなく、夜間も見回りを行うことで、入居者間のトラブルは少なく、管理された住宅ならではのリスク低下と捉えることが可能です。
常に入居者の方の体調に接しており、夜間3回の見回りもあるため、住宅内での死亡は、これまでに0.1%もございません。仮にそのような事態が起こったとしても、入居される方の性質上、重要視される項目ではないということも添えておきます。
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本コラムの解説はここまでとしますが、上記以外にもさまざまな工夫を行ない、ご提案しております。
いわゆる3大リスクとの対比により、ローリスクであることの一端はご理解頂けるのではないでしょうか。
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